医学生Gの数学ノート

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#21.5 展開・因数分解をマスターしよう

皆さんこんにちは。

年度始めは「展開・因数分解」を教えがちな医学生Gです。

高校1年生も、中高一貫の中学生も、この時期はみんな因数分解に頭を悩ませているイメージがあります。そんな皆さんの助けになればとワークシートを作成しましたので、その共有をするためにこの記事を書いています。

 

いろんな問題集を眺めてみると、1つのテクニックが登場して、そのパターンばかりをひたすら練習して... の繰り返しになっているものが多いですよね。もちろん一歩ずつ丁寧におさえていくのは大切なことですが

ひとつのテクニックをひたすら練習!では解けるけど、ごちゃ混ぜにされるとどの公式を使えば良いかわからない... 

ってなる人はいませんか?

 

そのような人のために、この単元の全体像をつかむためのワークシートを作ってみました。

ひねりのある問題を解く為のテクニックはおいておいて、基本の技だけを並べるとせいぜいプリント1枚におさまるくらいしかないんです。ですからまずは、ここに載っていることをマスターしてくでさい。

全体を見わたすことで、知識を整理してもらいたいと思います。

この記事の後半で、いくつかポイントをお伝えします。

 

以下のURLからダウンロードしてください。

展開・因数分解全体像をつかむためのワークシート

G展開・因数分解.pdf - Google ドライブ

穴埋め問題形式はこちら      ←ぜひ使ってね!!

G孔展開・因数分解 .pdf - Google ドライブ

 

 

(中学生レベル)となっているのはワークシートを作る時たまたま、中高一貫の中学生にたすき掛けを教えていたからですので 特に気にしないでください。 

 

さて、このワークシートをみながら次のポイントをおさえてください。

 

・展開・因数分解は互いに逆向きの操作であり、登場する公式は同じである。

・ 1)の式さえ知っていれば2)から6)の式は全てそこから導くことができる。

・ なんなら、1)の式も分配法則を使って導くことができる。

・ たすき掛けを、まるでラスボスのように難しく思っている人がいるが、6)の式を使っているだけ。やってることは単純。難しくないよ。

 

 

そして、この記事を読んでいる皆さんへのアドバイス

 

・公式に当てはめようとする前に、共通因数をくくり出せないか必ずチェックしよう。

 共通因数をくくり出せば、残りの部分の係数がシンプルになり見通しがよくなります。さらに、たすき掛け不要の問題に気付くことができます。

 例えば、 7x^2+21x+14 をみると稀にたすき掛けしたくなる人がいるらしいですが共通因数をくくり出して 7(x^2+3x+2) とするとほら。不要なことが分かりますよね。

 

・式を降べきの順に整理しよう

 今まで学んだ公式を思い出してください。因数分解の2)から6)もそうですが、基本的にxとかaの降べきの順に並んでいますよね。よって目の前にある因数分解したい式も、見慣れた降べきの順にしておいた方がどのテクニックを使うか一目瞭然だし、ミスも減ると思います。 

 

 

 

さて、頭の中は整理できましたか?

「なんだ、要するにこれだけか。」と思ってもらえれば嬉しいです。

 

この単元で学んだ計算は大学受験で当たり前のように、道具として使いまくります。

大学受験の難しめの問題では1問を約20分で解き切ることが要求されます。初めて目にする難問を前に、計算で15分使ってしまうと考える時間は5分しか残りません。うーん、ちょっと厳しくない...?

今、ここで展開・因数分解を頑張っておけば将来の自分に考える時間をプレゼントできるわけです。計算力は数学の基礎体力。#stayhome のおうち時間を利用してスピード正確さに磨きをかけ、ライバルに差をつけよう!