医学生Gの数学ノート

スキマ時間で読める数学の記事を数学塾講師経験のあるメンバーがお届けします!

#20 ユークリッドの互除法と連分数

 こんにちは、医学生Gです。今回はタイトル通りユークリッドの互除法について説明していきたいと思います。ユークリッドの互除法は習ったときはわかった気になっても、時間が経ってしまったら忘れてしまう人も多いかと思います。

あ、ちなみにこの方がEuclidさんです。

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Wikipediaから拝借しました。Euclid statue(@Oxford University)

紀元前を生きた天才数学者で、特に幾何学・力学(物理)においてはEuclidさんが全ての基礎を作ったといっても過言ではないでしょう。

 

それでは誰が作ったのかも分かりましたし、ユークリッドの互除法(Euclid's algorithm)についてしっかりと学んでいきましょう!

 

 

1)最大公約数どうやって求める?(ユークリッドの互除法)

 最大公約数を求めるときはユークリッドの互除法を使います。やってることは単純で、ただ割り切れるまで割り算をするだけです。

 

例)2400と440の最大公約数を求める

③2400=440×5+200       (2400÷440=5 あまり 200)

②440=200×2+40          (440÷200=2 あまり40)

①200=40×5                  (200÷40=5)←ワリキレタ!

 

割り切れた最後の商である40が最大公約数です。

 

このことを図で考えてみましょう!

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③2400は440と200で作ることができる。

②440は200と40で作ることができる。

①200は40で作ることができる。

 (丸がついた番号は先ほどの割り算の番号に対応しています。)

 

 つまり、200は40で割り切れるし、200と40から作られる440も40で割り切れます。そして最後に440と200から作られる2400も40で割り切れることになります。

 

 よって、2400と440の最大公約数は40となります。
 

 

 

2)連分数を用いた最大公約数の求め方

実際に行う計算は1)と全く同じですが、こんな形でも考えられるよ という参考程度にご覧ください。

 

例)2400と440の最大公約数を求める

 

割り切れるまで下のように分子が1の正則連分数を作っていきます。

  ※正則連分数とは連分数のうち、分子が全て1になるもののことです。

 

\displaystyle\frac{440}{2400}=\frac{1}{\frac{2400}{440}}=\frac{1}{5+\frac{200}{440}}

=\displaystyle\frac{1}{5+\frac{1}{\frac{440}{200}}}=\frac{1}{5+\frac{1}{2+\frac{40}{200}}}

\displaystyle\frac{1}{5+\frac{1}{\frac{1}{2+\frac{1}{\frac{200}{40}}}}}=\frac{1}{5+\frac{1}{2+\frac{1}{5}}}

 

小さくて見にくいですが①の最後で\frac{200}{40}=\frac{1}{5}と割り切れたのでストップ!!

この割り切れる直前の分母が最大公約数になります。

 

1)の図と照らし合わせると繋がるかもしれませんね。約分するときは連分数を用いると半分遊びみたいで面白いです。

 

ちなみに正則連分数を経由すると、分母と分子の公約数が分かりにくい分数でも確実に約分することができます。

\frac{440}{2400}を約分すると...

\displaystyle\frac{440}{2400}=\frac{1}{5+\frac{1}{2+\frac{1}{5}}}=\frac{1}{5+\frac{5}{10+1}}=\frac{1}{5+\frac{5}{11}}=\frac{11}{55+5}=\frac{11}{60}

 ※このテクニックを必要とする問題が数検で出題されたことがあるらしいです。

 

 

 3)不定方程式への応用

整数の単元でよく見る問題ですよね。ユークリッドの互助法の、最大の活躍の場かもしれません。

1613x-504y=3を例に解いていきましょう。

 

 やり方としては(x,y)の組を1つ見つければ解けます。でも、実際はパッと見て見つからない方が多いと思いますので、その時に使うのが互除法です。

 

 下のように余りの部分にBやらCやらと新キャラが出てきますので、この新キャラが出る順番に注目すると後で楽になります。

一見ややこしく見えるかもしれませんが、焦らずゆっくり確認してみてください。

 

では実際に新キャラに注目しながら互除法をやっていきます。

 

1613(\cdots A)=504(\cdots B)×3+101(\cdots C)

504(\cdots B)=101(\cdots C)×4+100(\cdots D)

101(\cdots C)=100(\cdots D)×1+1

 

つまり、

101(\cdots C)-100(\cdots D)×1=1

 

ここから、1番新しいキャラを1つずつ古いキャラに交換していきます。

まず②を用いて1番新しい新キャラであるDをBとCで表します。

101(\cdots C)-(504(\cdots B)-101(\cdots C)×4)×1=1

Cをまとめます。

101(\cdots C)×5-(504(\cdots B)×1=1

 

次に、①を用いて⑤のCをAとBで表します。

(1613(\cdots A)-504(\cdots B)×3)×5-(504(\cdots B)×1=1

Bをまとめます。

(1613(\cdots A)×5-504(\cdots B)×16=1

 

これで式がAとBだけになったので終わりです。

ここまできたら、あとはウイニングランですね。

 

まだ「=1」ですので、「=3」にするために⑥の両辺を3倍します。

1613×15-504×48=3

 

 1613x-504y=3から⑦を引きます。

 

1613x-504y-(1613×15-504×48)=3-3

整理すると

1613(x-15)-504(y-48)=0

 

ここで1613と504は互いに素なので、整数kを用いて

x-15=504k

y-48=1613k

 

よって答えは

\begin{cases}x=504k+15\\y=1613k+48\end{cases}\ (kは任意の整数)

 

 注意する点としてはkが自然数とか実数ではなく整数であるという点と、文字はx,yを別々の文字で表すのではなく必ず1つの文字(今回はk)で表すということです。

 

 

 今回はユークリッドの互除法についての説明と、それを用いる不定方程式の解き方をまとめました。最初にも述べたように忘れやすい単元の1つだと思いますので、この記事を通してしっかり復習してもらいたいと思っています。

 今回の内容は以前出した#15.5の2020年度入試予想問題 でも登場していますので、再度解いてみるのもいいかと思います。この記事を読んで1問でも多くの問題が解けるようにしましょう。

#19 円に内接する四角形の 公式・小技 シリーズ

 こんにちは、医学生Gです。前回は三角形の面積公式シリーズを投稿しましたが、お役に立ちましたか?今回はタイトル通り円に内接する四角形シリーズを紹介しますの。1)~5)までありますので、早速みていきましょう。

 

 

1)対角の和は180°

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 円に内接する四角形の対角線を挟んで向かいあう角の和は180°である。上図参考にしてもらうと、α+β=180°ということです。

これにより、四角形の内角が1つわかったら、向かいあうもう1つもわかります。また、自分でθと置いてあげるともう1つの角度が180°-θとなり、これにより正弦余弦定理を使うことにより問題が解けたりもします。基本的な性質ではありますが、とても重要です。

 

 

2)ブラーマグプタの公式

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 上図のように円に内接する四角形があって角度はわからないが、四角形の全ての辺の長さがわかっている時に面積を以下のように求めることができます。

 

S=\sqrt{(s-a)(s-b)(s-c)(s-d)}

※   \displaystyle s=\frac{a+b+c+d}{2}

ヘロンの公式に似ていますので一緒に覚えるといいと思います。ちなみにヘロンの公式は#18 三角形の面積公式シリーズで紹介しました。

 

 この公式を知っていると円に内接する四角形のみではありますが、四角形の面積を一撃で求めることができます。面積がわかれば角度も求めることができるので覚えておくといいでしょう。

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ちなみにですが、角度の求め方は上図のように1つの角度を自分でθと置いて求めます。

 四角形の面積=\frac{1}{2}ab\sinθ+\frac{1}{2}cd\sin(180°-θ)

                       =\frac{1}{2}ab\sinθ+\frac{1}{2}cd\sinθ

 

これで計算すればsinθの値が出てきます。

 

 

 

3)知っていると役立つ小技その1

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上図のように普通の四角形があるとします。△ABDの面積をS_1、△CBDをS_2とすると以下のことが成り立ちます。

 

S_1:S_2

=h_1:h_2

=x:y

 

上下の三角形の底辺は共通ですので面積比は高さの比と同じになります。

 

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さらに上図のように斜線を引いた2つの三角形は相似な三角形であるので

h_1:h_2

=x:y

となり、xとyが面積比とも同じになります。

 

 

 

4)知っていると役立つ小技その2

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今度は円に内接している四角形の話をします。上図のような四角形があるとします。三角形ABDの面積をS_1、三角形CBDの面積をS_2とすると以下のことが言えます。

 

S_1:S_2

=h_1:h_2

=x:y

=\underline{ab:cd}

 

S_1:S_2=h_1:h_2=x:yまでは3)と同じです。円に内接していると面積比がaとb、cとdの積の比で求めることができます。

 

なぜそうなるかを説明していきたいと思います。

そんな難しい話ではありませんので、さっと読んでみてください(笑)

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上図のようにαとおくと1)より対角は180°-αとおくことができます。すると面積は

\displaystyle S_1=\frac{1}{2}ab\sinα

\displaystyle S_2=\frac{1}{2}cd\sin(180°-α)=\frac{1}{2}cd\sinα

 

すると

S_1:S_2

=\displaystyle \frac{1}{2}ab\sinα:\frac{1}{2}cd\sinα

=ab:cd

となります。

これと5)を組み合わせると

S_1:S_2

=h_1:h_2

=x:y

=\underline{ab:cd}

となりますね。

 

個人的には\underline{ab:cd=x:y}を覚えておきさえすれば簡単に比の問題が解けるのがあったので、最低でもこれだけは覚えておきましょう。

 

 

 

5)トレミーの定理

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上図のような円に内接する四角形があるとします。すると以下のことが成り立ちます。

AC\cdot BD+DA\cdot BC=AB\cdot CD+BC\cdot DA

 

証明は補助線をひきますのでちょっと大変ですけど、見る元気のある方は読んでみてください。でも補助線1本だけでイケちゃうところがすごいですよね 笑

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証)対角線AC上に\angle{DBA}=\angle{CBE}を満たす点Eをとると、

\angle{ADB}=\angle{ECB}(※円周角)をあわせて、

△ABD∽△EBC

よって

DA:BD=EC:BC

DA\cdot BC=BD\cdot EC\cdots

 

また\angle{ABD}=\angle{EBC}

\angle{ABD}+\angle{FBE}=\angle{EBC}+\angle{FBE}

よって\angle{ABE}=\angle{DBC}

(※\angle{ABD}+\angle{FBE}=\angle{ABE})

(※\angle{EBC}+\angle{FBE}=\angle{DBC})

 

△ABD∽△EBCより

BA:BE=BD:BC

 

△ABE∽△DBCより

AB:AE=DB:DC

AB\cdot CD=BD\cdot AE\cdots

 

①+②より

AB\cdot CD+DA\cdot BC=BD\cdot AE+BD\cdot EC

                                         =BD(AE+EC)

                                         =BD\cdot AE

 

AC\cdot BD+DA\cdot BC=AB\cdot CD+BC\cdot DA

 

よって示された。

 

 

 

 今回は基本的なものから知っておくと役に立つ性質、公式、定理を説明しました。2013年のセンター試験の第3問ではたしかトレミーの定理が使えたような気がします。

頻出とは言えないかもしれませんが、必要な時にはちゃんと思い出せるようにしっかりと覚えておきましょう。

#18 受験で使える!三角形の面積公式シリーズ

 こんにちは、医学生Gです。昼夜の温度変化が激しい季節になってきましたので、体調面には十分気をつけてくださいね。

今回は三角形の面積公式を色々な単元からかき集めて並べてみました。一覧にしてみることで、「どんな時に使うと便利か」というような各公式の性格も見えてきますよね。それではリズムよくサクサクとみていきましょう!

 

1)基本の三角形の面積

 

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上図のように△ABCがあり、点Aから辺BCに下ろした垂線の長さをh、辺BCの長さをaとする。

その時、三角形の面積Sは

 

S=\frac{1}{2}ah と表すことができます。

小学生で習う 底辺×高さ÷2 ですね。

 

 

2)三角比を使った面積公式

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上図のようにCB=a、CA=b、∠BCA=θ とすると

面積Sは

S=\frac{1}{2}ab\sinθ

これは三角比の単元で習います。

二辺とその間の角がわかっている場合はこの公式で一撃ですね。

 

 

3)ヘロンの公式

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AB=c、BC=a、CA=bとすると

面積Sは

 

S=\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}

s=\frac{a+b+c}{2}

 

 このヘロンの公式は三角形の高さとか三角形の1つの角度を出さずに3辺の長さだけわかっていれば面積を出すことができます。面積を求めてから2)の公式を利用してsinを求めることもできますので、覚えていない人はしっかりと頭に入れておきましょう。

 

 

4)内接円の半径を使った面積公式

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AB=c、BC=a、CA=b、内接円の半径をrとすると

面積Sは

 

S=\frac{1}{2}r(a+b+c)

 

 この面積公式は三角比の問題で登場しがちです。センター試験でも図形の問題ででてきますね。「面積を求めよ」ではなく、「内接円の半径を求よ」という問題でもこの公式が有効です。

 

 

5) 2)の面積公式を少し変形させたもの

正弦定理より

 \frac{c}{\sinθ}=2R   ※Rは△ABCの外接円の半径

\sinθ=\frac{c}{2R}

ですのでこれを2)の面積公式

 S=\frac{1}{2}ab\sinθ

 に代入すると、

 S=\frac{abc}{4R}

となります。 

 

 この公式は三角形の3辺の長さと外接円の半径さえわかっていれば三角形の面積を求めることができます。まぁ、3辺の長さがわかっているのでヘロンの公式でも求めることができます。

 

 

 6)ベクトルを使った面積公式

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上図のように△OABがあり、\vec{OA}=\vec{a}\vec{OB}=\vec{b}とする。

すると2)の面積公式より、

S=\displaystyle\frac{1}{2}|\vec{a}||\vec{b}|\sinθ

\sinθ=\sqrt{1-\cos^2θ}より

S=\displaystyle\frac{1}{2}|\vec{a}||\vec{b}|\sqrt{1-\cos^2θ}\cdots①

ここで内積を利用してまた式変形します。

\vec{a}\cdot\vec{b}=|\vec{a}||\vec{b}|\cosθ

\displaystyle\cosθ=\frac{\vec{a}\cdot\vec{b}}{|\vec{a}||\vec{b}|}

このcosθを①の式に代入します。

すると

\displaystyle{S=\frac{1}{2}|\vec{a}||\vec{b}|\sqrt{1-{\left(\frac{\vec{a}\cdot\vec{b}}{|\vec{a}||\vec{b}|}\right)}^2}}

 

\underline{S=\displaystyle\frac{1}{2}\sqrt{{|\vec{a}|}^2{|\vec{b}|}^2-{(\vec{a}\cdot\vec{b})}^2}}

 

 

 7)ベクトルを使った面積公式 成分バージョン

\vec{a}=(x_1,y_1)\vec{b}=(x_2,y_2)とし、6)の面積公式に代入して整理していきましょう。

S=\displaystyle\frac{1}{2}\sqrt{({x_1}^2+{y_1}^2)({x_2}^2+{y_2}^2)-{(x_1x_2+y_1y_2)}^2}

 S=\displaystyle\frac{1}{2}\sqrt{{x_1}^2{y_2}^2-2x_1x_2y_1y_2+{y_1}^2{x_2}^2}

S=\displaystyle\frac{1}{2}\sqrt{{(x_1y_2-y_1x_2)}^2}

\underline{S=\displaystyle\frac{1}{2}|x_1y_2-y_1x_2|}

 

 この公式はベクトルの問題に限らず、三角形の各頂点の座標がわかっていればすぐに面積を求めることができます。とても使いやすい公式ですので積極的に使ってみてください。

 

 

IA IIBの範囲で登場する面積公式はざっとこんなものかなと思います。特にマーク試験は短時間で答えの数値を出すことが求められるので、色々な公式を知っておいて状況に応じてベストな公式を使えるようになると良いでしょう。この記事を読んで数学の点数を少しでも伸ばしていきましょう。

#17 三角関数 公式のレシピ

 「三角関数の単元、公式どんだけあるんだよ。勘弁してくれ!」

という悲嘆の叫びを最近耳にしましたので、今回はそんな方に向けた記事です。

三角関数はどうしても、アルファベットと数字が混在するイカつい感じになりがちです。そんなイメージに圧倒されて挫折しそうになるかもしれませんが一個一個丁寧に確認していけば大丈夫!自分のペースで読み進めてください。

 

公式を覚えるのが苦手って人は一度自分で公式を作ってみると意外と覚えられたりするものですよ。今回は#14#15で説明した加法定理から三角関数の公式をたくさん導いていきたいと思いますので、ぜひ参考にして公式を確認してみてください。

というか、いくつも公式覚えるのは苦手!という人はこの記事を通して各公式の導出のしかたを学んでください。覚えられないのなら、自分で作ればいいのです! 笑

 

それではゆるりとやっていきましょう!

 

 

1)加法定理

 #14,15の復習です。

\sin(α+β)=\sinα\cosβ+\cosα\sinβ\cdots①

\sin(α-β)=\sinα\cosβ-\cosα\sinβ\cdots②

\cos(α+β)=\cosα\cosβ-\sinα\sinβ\cdots③

\cos(α-β)=\cosα\cosβ+\sinα\sinβ\cdots④

\displaystyle\tan(α+β)=\frac{\tanα+\tanβ}{1-\tanα\tanβ}\cdots⑤

\displaystyle\tan(α-β)=\frac{\tanα-\tanβ}{1+\tanα\tanβ}\cdots⑥

 

 

 

2)2倍角の公式

 2倍角の公式、こちらになります

 \sin2α=2\sinα\cosα

\cos2α=cos^2α-\sin^2α

            =2\cos^2α-1

            =1-2\sin^2α

\tan2α=\displaystyle\frac{2\tanα}{1-tan^2α}

 

 では、この2倍角の公式がどのように作られたかわかりますか?

 なんと簡単、2倍角の公式は1)の①、③、⑤のβをαにしただけです。

 

\sin(α+β)=\sinα\cosβ+\cosα\sinβ\cdots①

\cos(α+β)=\cosα\cosβ-\sinα\sinβ\cdots③

\displaystyle\tan(α+β)=\frac{\tanα+\tanβ}{1-\tanα\tanβ}\cdots⑤

 

β=αより

 

①を式変形して

\sin(α+α)=\sinα\cosα+\cosα\sinα

\sin2α=2\sinα\cosα

 

③を変形すると

\cos(α+α)=\cosα\cosα-\sinα\sinα

\cos2α=cos^2α-\sin^2α

 

 ここで、\underline{\sin^2α+\cos^2α=1}を利用すると、cosのみ、もしくはsin

のみであらわすことができますね。

cosのみで表すと\sin^2α=1-\cos^2αより

\cos2α=2\cos^2α-1

 

sinのみで表すと\cos^2α=1-\sin^2αより

\cos2α=1-2\sin^2α

 

⑤を変形すると

\displaystyle\tan(α+α)=\frac{\tanα+\tanα}{1-\tanα\tanα}

\tan2α=\displaystyle\frac{2\tanα}{1-tan^2α}

 

 こんな感じで簡単に作れましたね。加法定理さえ覚えておけば2倍角も簡単に作れちゃいます。私も忘れてしまった時は作ってた気がします(笑)。

 

2倍角はこれでおしまいです。まだまだ公式はたくさんありますのでどんどん見ていきましょう。

 

 

 

3)半角の公式

 半角の公式は先ほど求めた2倍角の公式を用いて導きます。まず、半角の公式の復習から行って見ましょう。

 

\displaystyle\cos^2\frac{α}{2}=\frac{1+\cosα}{2}

\displaystyle\sin^2\frac{α}{2}=\frac{1-\cosα}{2}

\displaystyle\tan^2\frac{α}{2}=\frac{1-\cosα}{1+\cosα}

 

 では、ここから半角の公式にしていきましょう。

まず、2倍角の公式の\cos2α=2\cos^2α-1\cos2α=1-2\sin^2αを変形させて、\cos^2α\sin^2αを求めます。

 

すると、

\displaystyle\cos^2α=\frac{1+\cos2α}{2}

\displaystyle\sin^2α=\frac{1-\cos2α}{2}

*ちなみにこの2つも重要な形の一つですので覚えておきましょう。

 

ここまで変形できたらあとはαを\frac{\theta}{2}に変えるだけです。

(αには消えてもらって、その倍の角度のθを用いた表記にチェンジします。)

 

\displaystyle\cos^2\frac{\theta}{2}=\frac{1+\cos(2×\frac{\theta}{2})}{2}

\displaystyle\sin^2\frac{\theta}{2}=\frac{1-\cos(2×\frac{\theta}{2})}{2}

 

計算して整理します

 

\displaystyle\cos^2\frac{\theta}{2}=\frac{1+\cos\theta}{2}

\displaystyle\sin^2\frac{\theta}{2}=\frac{1-\cos\theta}{2}

 

はい、おなじみのやつが出てきました!

 

 ちなみに\displaystyle\tan^2\frac{\theta}{2}\displaystyle\tan^2α=\frac{\sin^2α}{\cos^2α}のαを\frac{\theta}{2}に変えるだけです。

 

 \displaystyle\tan^2\frac{\theta}{2}=\frac{\sin^2\frac{\theta}{2}}{\cos^2\frac{\theta}{2}}

                \displaystyle=\frac{\frac{1-\cos\theta}{2}}{\frac{1+\cos\theta}{2}}

 

ここで分母分子を2倍すると

 

\displaystyle\tan^2\frac{\theta}{2}=\frac{1-\cos\theta}{1+\cos\theta}

 

これで半角の公式の導き方は終わりです。

 

 

 

4)3倍角の公式

  ついに3倍角まできました!

 3倍角の公式は1)の①③⑤のβに2αを代入して計算するだけです。まぁ、毎回計算して導出するのはさすがに面倒ですのでこれはもう覚えてもいいと思います。

 

それではやっていきましょう。

\sin(α+2α)

=\sinα\cos2α+\cosα\sin2α

ここで、\cos2α=1-2\sin^2α\sin2α=2\sinα\cosαを代入して計算します。

=\sinα(1-2\sin^2α)+\cosα(2\sinα\cosα)

=\sinα-2\sin^3α+2\sinα\cos^2α

=\sinα-2\sin^3α+2\sinα(1-\sin^2α)

=\sinα-2\sin^3α+2\sinα-2\sin^3α

=3\sinα-4\sin^3α

 

\underline{\sin3α=3\sinα-4\sin^3α}

 

cos3αも同様に計算すると求めることができます。

\displaystyle\underline{\cos3α=4cos^3α-3\cosα}

 

 

 

5)積和、和積の公式

  積和と和積は結構微分積分の分野で使う機会が多いような気がしますので、しっかりマスターしたいところです。

これは加法定理を足したり引いたりして2で割るだけで作れますので試験中に忘れてしまっても簡単に作れちゃいます。

 

①+②より

\sinα\cosβ=\frac{1}{2}\{\sin(α+β)+\sin(α-β)\}

 

①ー②より

\cosα\sinβ=\frac{1}{2}\{\sin(α+β)-\sin(α-β)\}

 

③+④より

\cosα\cosβ=\frac{1}{2}\{\cos(α+β)+\cos(α-β)\}

 

③ー④より

\sinα\sinβ=-\frac{1}{2}\{\cos(α+β)-\cos(α-β)\}

 

※最後のsinαsinβはマイナスを付け忘れないようにしましょう!

 これで積和は終わりです。次に和積も出していきます。

 

 ここで、α+β=A、α-β=Bとすると、

α=\frac{A+B}{2}β=\frac{A-B}{2}となります。

(α+β=Aとα-β=Bの両辺を足したり引いたりしてみてください。)

 

これを上の積和の公式に代入して両辺を2倍すると完成します。

 

\displaystyle\sin A+\sin B=2\sin\frac{A+B}{2}\cos\frac{A-B}{2}

\displaystyle\sin A-\sin B=2\cos\frac{A+B}{2}\sin\frac{A-B}{2}

\displaystyle\cos A+\cos B=2\cos\frac{A+B}{2}\cos\frac{A-B}{2}

\displaystyle\cos A-\cos B=-2\sin\frac{A+B}{2}\sin\frac{A-B}{2}

 

※最後のcosA-cosBはマイナスを付け忘れないようにしましょう!

 

これで積和もおしまいになります。

 

 

 

 今回は三角関数の公式についてまとめて見ました。半角の公式や積和の公式は三角関数の次数を下げることができますので、三角関数がからむ積分で大活躍します。今回の記事の内容をマスターしていれば、角度がからむ図形の問題や数Ⅲの複素数平面、積分、時には物理の波の問題など、様々な場面で三角関数を用いて解けるようになります。ぜひぜひ、読み込んで、自力で導出できるようにトレーニングしてくださいね。

#16 合成公式はsinだけじゃないんです!

お久しぶりです。医学生Gです。

今日は多忙のためちょっとテンション高めでお送りします。簡単な内容の記事を書くつもりが、思いついたことをあれこれ書いていると意外にハイレベルな記事となってしまいました。無理だと思ったら適宜飛ばしながら読んでください。それでは本日の講義、スタートです!

 

数II 三角関数の単元では合成公式を学習すると思います。

sinとcosの和がsinのみの式に変幻するやつです。覚えていますか?

教科書ではこのsin合成がメインになっていると思いますが実はcos合成というものもあるんです。今回は普段は登場しないcos合成の話も含めて、合成公式のいろいろな魅力をご紹介します。

 

1) まずはsin合成の復習から。

a\sin{\theta}+b\cos{\theta}=\sqrt{a^2+b^2}\sin(\theta+\alpha)

というやつですね。これを導出しておきます。

ポイントは3つです。

\sqrt{a^2+b^2}を無理やりくくり出すこと

・三角形をイメージして新たな角度を登場させること

・加法定理を逆向きに使うこと

それではいってみましょう!

 

a\sin\theta+b\cos\theta

\displaystyle=\sqrt{a^2+b^2}(\frac{a}{\sqrt{a^2+b^2}}\sin\theta+\frac{b}{\sqrt{a^2+b^2}}\cos\theta) ←無理やりくくり出す

=\sqrt{a^2+b^2}(\cos\alpha\sin\theta+\sin\alpha\cos\theta) ←αが登場

=\sqrt{a^2+b^2}\sin(\theta+\alpha) ←加法定理

 

αが登場する部分は次のような直角三角形を考えています

f:id:sarugorirag:20190917093152j:plain



 a,bの値に合わせて適切な角度αを自分で新たに登場させたわけです。

問題の解答を書くときには、勝手に登場させた角度αについて、

“但しαは\sin\alpha=\frac{b}{\sqrt{a^2+b^2}}を満たす鋭角”

などというように紹介をしておくことがマナーです。

                  (注)いつも鋭角になるとは限りません!

 

 

それでは前置きはこれくらいにして、cos合成の話を始めます!

cos合成の式は   \displaystyle{c\cos\theta+d\sin\theta=\sqrt{c^2+d^2}\cos(\theta-\beta)}   です。

 

 2) cos合成の導出 その1

まずは基本的な導出からやってみようと思います。

先ほどのsin合成と同様の手順で導きますので、どこが同じでどこが異なるかをチェックしながらみてくださいね。

c\cos\theta+d\sin\theta ←cos sin の順番に並べた方がわかりやすいと思います

\displaystyle=\sqrt{c^2+d^2}(\frac{c}{\sqrt{c^2+d^2}}\cos\theta+\frac{d}{\sqrt{c^2+d^2}}\sin\theta) ←無理やりくくり出す

=\sqrt{c^2+d^2}(\cos\beta\cos\theta+\sin\beta\sin\theta) ←βが登場

=\sqrt{c^2+d^2}\cos(\theta-\beta) ←加法定理

今回βを登場させるにあたって考えた直角三角形は次のようなものです。

f:id:sarugorirag:20190917093217j:plain



3) cos合成の導出 その2

先ほどとは異なるcos合成の導出の方法として、ベクトルを用いたものをご紹介します。ベクトルをまだ習っていない方には少し難しいかもしれませんが、ベクトルを習得している人にとっては美しすぎて感動するレベルですのでお付き合いください。

 

2つのベクトル\vec{a}=(x_a,y_a)\vec{b}=(x_b,y_b) について

これらのなす角を\theta とすると

内積\vec{a}\cdot\vec{b}=|\vec{a}||\vec{b}|\cos\theta

と定義されますがベクトルの成分を用いて

\vec{a}\cdot\vec{b}=x_ax_b+y_ay_b とも計算できます。

つまりベクトルの内積の計算方法は2つあるということです。

 

それではこれを踏まえてcos合成の導出をしてみましょう。

おもむろに2つのベクトルを

\vec{p}=(c,d) ,  \vec{e}=(\cos\theta,\sin\theta) とおき、

それぞれがx軸となす角を \beta , \theta とします。

するとこれら2つのベクトルのなす角は(\beta-\theta)となりますね。

 

f:id:sarugorirag:20190918090905j:plain


それでは内積を計算します。

定義で計算すると

\vec{p}\cdot\vec{e}=|\vec{p}||\vec{e}|\cos(\beta-\theta)

         =\sqrt{c^2+b^2}\sqrt{cos^2\theta+sin^2\theta}\cos(\beta-\theta)

         =\sqrt{c^2+b^2}\cos(\beta-\theta)

         =\sqrt{c^2+b^2}\cos(\theta-\beta)\cdots①  (∵\cos(-\theta)=\cos\theta)

成分で計算すると

\vec{p}\cdot\vec{e}=c\cos\theta+d\sin\theta\cdots②

①=②より、

c\cos\theta+d\sin\theta=\sqrt{c^2+d^2}\cos(\theta-\beta)

となります。

やってることは内積の計算だけ! シビれますよねぇ。

美しい導出だと思いませんか?笑

 

他に幾何的な導出の方法などもありますので興味がある人は調べてみてくださいね。

 

 

4) cos合成を知っておくメリット

 cos合成を知っておくと、sinにまとめるかcosにまとめるかを自由に選択することができます。

例えば最大最小をもとめる場合を考えると、単位円においてsinの場合大小を上下(y軸)方向で考えますが、cosでは左右(x軸)方向で考えます。このようにsinとcosにはそれぞれ性格が異なる部分がありますので、状況に応じて使い分けることができると武器になりますね。

 

そして最大のメリットは数Ⅲで登場する極方程式と相性が抜群に良いことではないでしょうか。

円、放物線、楕円、双曲線など焦点を持つ曲線は通常cosを含む極方程式で表されます。(離心率eが頭に浮かんだ人はバッチリですね。)

直線の式もcosを含む極方程式で表すことができます。

よって高校範囲で登場する極方程式に三角関数が含まれているならば、十中八九それはcosなんですよね。(  ※ sinで表せないこともないですが、式が汚くなることが多いです。)

だったら、最初からcosにまとめた方が楽じゃないですか?

 

例として、x,yを用いて表されている直線の方程式をr,θを用いる極方程式に変換する場合を考えてみましょう。

x+\sqrt{3}y=2

r\cos\theta+\sqrt{3}r\sin\theta=2

    r(\cos\theta+\sqrt{3}\sin\theta)=2

    r(2\cos(\theta-\frac{\pi}{3}))=2

    r\cos(\theta-\frac{\pi}{3})=1

という感じです。合成のみで式が整いましたよね。

数Ⅲを学習される方はcos合成ができると便利だと思います。

 

5) 合成の本質

合成公式を使ったsinとcosの合成は、“波の合成”に他なりません。このことを説明しておきます。

例として sin(x)+cos(x) をsin合成すると\sqrt{2}\sin(x+\frac{\pi}{4}) となるのですが、これらのグラフを見てみましょう。

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青がy=sin(x) ,緑がy=cos(x) ,オレンジがy=\sqrt{2}\sin(x+\frac{\pi}{4}) のグラフです。

縦に見てみると、オレンジが青と緑の高さの合計を表していませんか?

このように、合成公式というのは波の足し算を式で表しているだけのものなのです。

ちなみにこの“波の合成”は物理現象として海面上などで実際に起きています。自然現象の謎を解き明かす為に数学が有効となる良い例ですね。

 

あと、cos合成したらどうなるの?という疑問にお答えしておきます。

sin(x)+cos(x)をcos合成すると\sqrt{2}\cos(x-\frac{\pi}{4})となりsin合成とは一見違った式が出てきますが、\sin(\frac{\pi}{2}-\theta)=\cos\theta\cos(-\theta)=\cos\theta を使って変形すると

\sqrt{2}\sin(x+\frac{\pi}{4})      ←sin合成

=\sqrt{2}\sin(\frac{\pi}{2}-(-x+\frac{\pi}{4}))

=\sqrt{2}\cos(-x+\frac{\pi}{4})

=\sqrt{2}\cos(x-\frac{\pi}{4})      ←cos合成

となるので、sin合成で得られた式とcos合成で得られた式は見た目は違えど同じ波を表す同一のものであることがわかります。同じ結果になるからこそ、sin合成とcos合成、好きな方を使って良いということになるのですね。

 

 

今回の内容は以上になります。cos合成は知る人ぞ知る有名な裏技ですので知っておいて損はないでしょう。実際にcos合成で瞬殺できる問題がセンター試験で過去に出題されています。

   ここまで読んでチンプンカンプンだっだ人は今はわからなくてもいいですが、要するに三角関数はいろいろな性質を併せ持ち、数学や物理などのさまざまな分野と関連している非常にExcitingなものだということです。三角関数を極めれば数式の見え方が変わってくると思いますので重点的に勉強してくださいね。それでは。おやすみなさい。

#15.5【2020年度大学入試 予想問題 】

おひさしぶりです。

2020年度入試にどこかの大学で出題されそうな問題を思いつきましたので共有しておきたいと思います。

早速ですが問題はこちらです!

 

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数Aの整数の単元を履修していれば解けると思います。

基本の確認ができる良問ではないかと自負しておりますので、皆さん是非考えてみてくださいね(^^)

ハイレベルな方、物足りなかったらゴメンナサイ💦

 

考えた人は以下の解答を見てみてください。

わからない人は回答の前にヒントを乗せておきますので参考にしてください。

 

[ヒント]

条件Bについて

6,7,8,9で割って4余る数を考える前に、とりあえず6と7で考えてみよう。

6で割って4余る数 4 10 16 22 28 34 40 46 52
7で割って4余る数 4 11 18 25 32 39 46 53 60

 上の表のように6で割って4余る数と7で割って4余る数を並べて見ました。では、6で割っても7で割っても4余る数はどこでしょうか。赤文字になってる446です。46の次の数は何になるでしょうか。6と7の最小公倍数である42ごとに間隔を空けて存在すると思いませんか。実際に4と46も42の間隔が空いてます。

 つまり、6と7両方で割っても4余る数は 42n+4 (nは整数)  の形で表すことができると考えられます。それでは、6,7,8,9で割って4余る数は…???

 

それでは後は解答を参考にしてください。

 

 

 

 

[解答]

まず条件Bについて考える。

6,7,8,9の最小公倍数は504 ( 2^3×3^2×7=504 )であるということから、“6,7,8,9のいずれの数で割っても4余る自然数” は、504ごとに間隔を空けて存在する。さらに4 は “6,7,8,9のいずれの数で割っても4余る自然数” であることから

xは整数nを用いて

x=4+504n\cdots①

と表すことができる数といえる。

 

さらに条件Aより、

xは整数mを用いて

x=101m\cdots②

とも表すことができる。

 

①、②より

4+504n=101m

即ち、

101m-504n=4\cdots③

となる整数m,nが存在すれば良い。

 

ユークリッドの互除法より

504=101*4+100

101=100*1+1

であるので、

101=(504-101*4)*1+1

よって

101*5-504*1=1    (←これがすぐ思いつく人は互除法しなくていいです。)

両辺4倍して、

101*20-504*4=4\cdots④

 

 ③ー④より

101(m-20)-504(n-4)=0

よって

101(m-20)=504(n-4)\cdots⑤

 

ここで、101と504は互いに素であるから、 (※101は素数だよ)

⑤より、整数kを用いて

\begin{cases}m-20=504k\\n-4=101k\end{cases}\

即ち

\begin{cases}m=504k+20\\n=101k+4\end{cases}\

となる。

 この結果を②に代入すると

x=101×(504k+20) 

    =50904k+2020 (kは整数)

このように表される数であれば 条件A,Bを満たす。

最後に条件Cよりxは50000以下の自然数であるから、

kは 0<50904k+2020≦50000 を満たす整数でなければならない。

すると、この条件を満たすのは k=0 の場合のみに限られるので

 

求める自然数xは50904*0+2020=\underline{2020} のみである。

 

 

っという感じの問題でした!

答えが2020になる問題…どっかの私立大学で出題されないですかね?笑

 

 後半に登場する、ユークリッドの互除法を含めた不定方程式の解き方は重要なのでしっかり復習しておいてください。

 

 

ここで受験生の皆さんにお送りする大事なポイント!

 

2020という数には以下のような特徴があります。

素因数分解すると  \underline{2^2*5*101}

6,7,8,9のいずれの数で割っても4余る

③ 2通りの平方和で表すことができる  \underline{16^2+42^2=24^2+38^2=2020}

 

今回は①と②の性質を使って問題を作りました。

今回は登場しなかった③の特徴も結構凄いですよね。

知っておくといいことがあるかもしれません。

 

この記事を読んでくださる皆さんが1点でも多く得点できますように!

と、ただただお祈りする医学生Gでした。

ガンバレ受験生!(^^)

 

 

 

 

 

#15 加法定理 その2 遊んで加法定理を理解しよう!

 前回、加法定理を単位円で証明しましたけれども、ちゃんと理解できましたか?

今回は加法定理を長方形を使って証明しようと思います。

角度が限定されてしまうため、完璧な証明とは言えないのですが、遊びだと思って付き合ってください。

 後半は#13でやった90°+θを加法定理を使って実際に出してみようと思いますので、最後まで読んでみてください。

 

 

1)長方形を使ったお遊び!

 加法定理、長方形を使って証明する方法を知ってましたか。結構面白いですのでみていきましょう。

 

f:id:sarugorirag:20190823164836p:plain

 ちょっと斜めになってしまって申し訳ないんですが、上図のように点Cを点Gのところまで長方形を折り曲げます。そしてBF=1、\angle{GBF}=α\angle{GBA}=βと設定します。

 

 こうすると\angle{FBA}=α+βになります。ここで上図の赤い三角形である△FBEに注目してください。BF=1ですので、sin、cosを取るとEF=sin(α+β)、EB=cos(α+β)になりますね。

 

 とりあえず、sin(α+β)がEFの長さ、cos(α+β)がEBの長さなのを覚えておいてください。以下はこのEF、EBの長さをα、βを用いて求めていきます。

 

f:id:sarugorirag:20190823165823p:plain

  次に、注目する三角形を変えましょう。上の図の青い三角形である△GBFに注目しましょう。

\angle{GBF}=αでBF=1ですので、△GBFで同じようにsin、cosを取るとGF=sinα、GB=cosαになります。

 

 

f:id:sarugorirag:20190823170618p:plain

 GF=sinα、GB=cosαを前の画像のところで求めました。

そしたら、まずはGF=sinαを含む三角形から見ていきましょう。

 

 GFを含む三角形は△GFDで上の図の右上の緑色の三角形です。

上図のように\angle{AGB}=90°-β\angle{BGF}=90°ですので、

90°-β+90°+\angle{FGD}=180°

\angle{FGD}=βになります。

 

そうするとGF=sinαだから残りの辺の長さGD=sinαcosβDF=sinαsinβになりますね。

 この2辺は最初のEF、EBを求めるのに必要です。

 

 

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次に、GB=cosαを含む三角形であるGBAについて見てみよう。

GB=cosα、 \angle{GBA}=βですので、これも残りの辺の長さを求めていきましょう。これも、sin、cosを取るとAG=cosαsinβAB=cosαcosβになりますね。

 

 この2辺もEF、EBの辺を求めるのに必要です。

 

ここまでの話は理解できましたか?そしたら今まで求めてきた辺を使ってsin(α+β)、cos(α+β)であるEF、EBを求めていきましょう。

 

 

 

f:id:sarugorirag:20190823170618p:plain

上の図を参考にして見ていきましょう。

EFの長さは長方形の上辺であるAGGDを足した長さですね。また、EBの長さはABからAE(=DF)を引いた長さに一致しますね。これを実際に長さを代入して求めていきます。

すると、

EF=sin(α+β)=AG+GD=cosαsinβ+sinαcosβ

EB=cos(α+β)=AB-DF=cosαcosβ-sinαsinβ

 

 出てきましたね、sin(α+β)、cos(α+β)が。こんな感じで長方形を用いて加法定理を導出することができます。

 

 最初にも言いましたが、この求め方は角度が限定されているため、証明には使えませんが、雑学として覚えておくといいかなと思います。

 

 

2)加法定理を使って90°+θのやつを求める

 #13でやった90°+θのやつを実際に加法定理を用いてsin(90°+θ)cos(90°+θ)を求めてみましょう。

 

sin(α+β)=cosαsinβ+sinαcosβ

cos(α+β)=cosαcosβ-sinαsinβ

 

実際にα=90°、β=θを代入してやってみましょう。

 

sin(90°+θ)

=cos90°sinθ+sin90°cosθ

=cosθ

*cos90°=0、sin90°=1

 

cos(90°+θ)

=cos90°cosθ-sin90°sinθ

=-sinθ

 

 図を描くのが苦手な人は加法定理を使って求めるのもいいと思います。sin、cosのどちらかが0になりますので、簡単に求めることができます。ちなみに私は加法定理で頭の中でやってました(笑)。

 

 

 今回は長方形を使った加法定理の証明と実際に加法定理を使ってsin(90°+θ)、cos(90°+θ)を求めてみました。長方形の方はお遊びですので、加法定理の証明問題がでてきたら書かないように気をつけましょう。まぁ、もし単位円が思いつかなかったら書いてみるのもアリだとは思いますが(笑)。90°+θのやつは図を書いてもよし、加法定理で求めてもよしですので、自分に合う方法でやるのがいいと思います。今回の記事を読んで数学をより深く理解してもらえると嬉しいです。

いろんな考え方を知っておくということが難関大数学に立ち向かう上で強みになると思いますよ。(^^)